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『正しく知る地球温暖化―誤った地球温暖化論に惑わされないために』

地球温暖化の原因が二酸化炭素であるという一般的な定説に対して、それを疑問視する科学者がいます。関連した著書も出されていますが、二酸化炭素犯人説が圧倒的に有力となっている状況です。

いろいろな著書がある中でも、赤祖父俊一著(あかそふしゅんいち)『正しく知る地球温暖化―誤った地球温暖化論に惑わされないために』は科学者の立場から具体的な事実や研究結果を提示しながら温暖化問題を検証しており、興味深い一冊だと思います。アマゾンドットコムの書評でも評価が高いです。

以下に同著のポイントと考えられる記述を抽出します。(一部私の判断による付加や書き換えがあります。)

現在、地球温暖化は実際に起きている。が、進行中の温暖化の大部分(約6分の5)は地球の自然変動であり、人類活動により放出された炭酸ガスの温室効果によるのはわずか約6分の1程度である可能性が高い。現在進行している温暖化の6分の5は、「小氷河期」という比較的寒かった期間(1400年~1800年)から地球が回復中のためである。寒い期間からの回復は当然温暖化であり、「小氷河期」は地球上で人類活動に無関係に進行する現象、すなわち自然変動である。

2007年2月、パリでIPCCが発表した報告の要約、「政策立案者のための要約」では、1900年代の中頃から観測された気温上昇の大部分(most)は人類活動による温室効果ガスによる可能性が極めて高いとしている。これは、IPCCが旗印としてきた今から1000年前からの気温変化の研究結果では、小氷河期が抜け落ちているためである。IPCCの研究は、地球の温度は1000年からゆるやかに降下してきたが、1900年頃突然温暖化に転じたというものである。この構図には、大体1400年から1800年頃まで地球が経験した寒冷期である「小氷河期」が示されていない。「小氷河期」からの回復(つまり、温暖化)が1800年頃から始まり現在まで続いているのだ。現在の温暖化は炭酸ガスが急激に増加し始めた1946年頃に始まったものではない。温暖化は1800年前後から現在まで連続的に進行しているのである。IPCCは自らの政治目的のために小氷河期を軽視または無視した。

温暖化は、気候学という科学、学問の研究対象であって、現在の状況ではそれが大きく歪められてしまっている。気象学者や気候学者で自然変動を否定する者はないはずである。

実際、IPCCの主張にもかかわらず、現在の温暖化が大部分炭酸ガスによるという確固たる観測事実はないのである。すなわち、現在100年に0.6度という上昇率の温暖化は起きているが、これが炭酸ガスによるという確実な証拠はないのである。これはIPCCの仮定でしかない。すなわち、IPCCは炭酸ガスという分子は温室効果を起こすことはわかっており、太陽と火山活動の他には気候変動を起こす既知の原因は見当たらないとし、唯一の原因は「炭酸ガスであろう」という仮定をした。そして、世界各国の大気物理学者を集め、それを証明しようとしているのである。残念ながら仮定が事実と混同されてしまっている。科学の世界では、仮説が長い期間ポピュラーであると「事実」となってしまうことがしばしばある。この本では、まだ原因不明の自然変動が多くあり、小氷河期の原因はまだわかっておらず、したがってその回復(温暖化)の原因も不明であり、それを無視して、現在の温暖化を炭酸ガスのためとする仮説が誤りであることを示す。加えて、温暖化の影響が過大評価されていることを示す。

現在、IPCCの結論に疑問を発する者は欧米でも「懐疑者」、「否定論者」、「人類の敵」などというレッテルが貼られているが、学問である学説に反対する「反論者」であるべきである。IPCCの行動を新興宗教に喩えた人も何人もいた。宗教では、疑問を持つ者は異端者として取り扱われるからである。

筆者は13年間(1986~1999)にわたって米国唯一の総合的北極圏研究の要点であるアラスカ大学地球物理研究所の所長として、地球温暖化問題はもちろん北極圏の地球科学全般にわたり国際的に研究者を指導し、若手研究者を育成してきた。北極圏では自然変動が極めて顕著であるためである。また、地球温暖化研究については北極圏における気候変動研究の必要性を痛感し、まだこの問題が一般に認識される以前の1988年に、日米協力でこの問題を研究することを当時の文部省に提案し、1999年には日米協力で国際北極圏研究センターがアラスカ大学に創設され、7年間その所長を務めてきた。細分化が激しいこの学問を所長として総合的研究とすべく傍目八目的立場で指導してきた。さらに米国では大学の研究所といってもほとんど独立採算であるので、研究所の進む方向を見誤らないよう、常に国際情勢に注意し、多くの国の人たちに接してきた。

地球温暖化の影響として大々的に報道されてきたのは、海水面が数十メートル上昇し南太平洋の小島などが水没してしまうというものだが、現在最も正確な観測によると上昇率は過去100年間の平均では、1年で1.7ミリメートル(10年で1.7センチメートル、100年で17センチメートル)であり、普通の波の高さより小さい。しかも、これも1850年代から始まった現象である。すなわち、自然現象である。炭酸ガスの温室効果によるものではない。強調したいことは、ここ数十年前から始まった現象ではなく、したがって炭酸ガスが急速に増加し始めた1946年以降の現象ではないということである。しかも、上昇率は現在増加どころか減少し、年に1.4ミリメートル程度である。これは南極大陸やグリーンランドの氷床の一部が崩壊しているというニュースにもかかわらずである。

一番最近の温暖化の例は、1000年頃起きた中世の温暖期であり、寒暖計がなかったので正確な温度は不明だが、おそらく現在ほど暖かかったという報告もある。1万年前(前氷河期から回復した当時)は今より暖かかった。したがって、現在の温暖化がかつてない異常現象とは言えない。

一般市民は報道による温暖化情報の誤りのため、IPCCの主張を信じている。例えば、地球温暖化のテレビ番組では、ほとんど例外なしに氷河の末端で大きな氷塊が水しぶきを上げて海に落ちているシーンを使う。確かにドラマチックで視聴者の注意を引く効果はある。しかし、氷河は文字通り氷の河であるので、流れるのは当たり前であり、この現象は地球温暖化にも炭酸ガスにも全く関係のない自然現象である。氷河が地球上に現われて以来続いている日常の現象である。最近始まった現象ではない。報道は一般市民が氷河というものを知らないのをよいことにして、この日常茶飯事的な現象さえ地球温暖化による例としている(おそらく、報道も氷河というものを知らないで放映しているのかもしれない)。無知は恐ろしい。

現在進行している温暖化の大部分が小氷河期からの戻りであれば、人類は冷静にこの自然変動に順応し、対応すればよい(炭酸ガスの放出を100%抑えてもこの温暖化を止めることはできない)。まず、報道や温暖化防止団体の叫びにパニックする必要はない。地球が火の玉になるというような脅かしに乗る必要もない。もし、現在進行している温暖化の大部分が自然変動であれば、2100年まで気温上昇は1度程度であろう。

以上、独断と偏見でポイントと思われる記述を引用しました。

ちなみに、著者は2007年にバリ島で開催されたCOP13に招かれたけれど、それを断ったそうです。「『なぜ保養地のバリ島で行なわなければならないのか』と聞いたが返事はなかった。要するに官僚のための贅沢な危機なのである」、と書いています。

著者である赤祖父氏は、前記の記述や下記のプロフィールにもある通り、科学の世界に何十年と生きて幅広い経験を積んできた大科学者であり、決していい加減なことを唱えているとは思いません。それどころか、この人について書かれたブログを見ても、同氏の科学者としての研究成果や著書の内容を高く評価しているものが多いです。

こういう科学者たちは、現代のガリレオのような立場にあるような感じがします。ちょうどガリレオが天動説に対して地動説を唱え、宗教裁判でその放棄を命じられたように。

これから何十年、何百年も経った後に、いったい地球温暖化問題の二酸化炭素犯人説を明確に否定した科学者たちが歴史の法廷でどのような評決を受けるのでしょうか。

著者プロフィール

1930年、長野県生まれ。1953年東北大学理学部地球物理学科を卒業。同大学院在学中の1958年にアラスカ大学大学院に入学。博士号を取得。アラスカ大学地球物理研究所助教授を経て、1964年に教授に就任。1986年から1999年まで、アラスカ大学地球物理研究所、2000年から2007年まで、アラスカ大学国際北極圏研究センターの所長を務める。オーロラをはじめ、地球電磁気学や北極圏研究における世界的権威。

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

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