スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『日本の戦争と平和』

今日外出先で本屋に立ち寄ると、元防衛大臣の石破茂氏(現農林水産大臣)と軍事評論家の小川和久さんの最新刊の対談本『日本の戦争と平和』を見つけ、買いました。

今年の3月頃、小川さんがテレビで、近いうちに石破さんとの共著を出版する予定になっているということを言っていたので、いつのことなのだろうかと思っていました。本の奥付を見ると6月1日付と明記されています。

お2人とも軍事問題に精通しているので、読み応えのある内容だろうと期待しています。帰りの電車の中で読み始めましたが、最初のほうの記述から興味深く読み進めています。

小川和久さんと言えば、日本を代表する軍事問題のエキスパートであり、単に軍事や国際政治に詳しいだけでなく、日本の将来に対するビジョンもかなり明確なものを持っている人なので、その発言や記述は信憑性の高いものだと思います。

そう言えば、つい最近、同じように軍事問題に関する対談本で『国防論』(勝谷誠彦氏、田母神俊雄氏、川村純彦氏、松島悠佐氏)という本も読んだばかりです。こちらは、元航空自衛隊航空幕僚長の田母神氏、元海上自衛隊統幕学校副校長の川村氏、元陸上自衛隊中部方面総監の松島氏という現場をよく知っている方々の生の声が収録されており、これはこれで読み応えのあるものでした。

現場の声だけに非常にリアルで、現実の軍事情勢に対する現実的な提案や発言が多く見受けられます。例えば、ここ数年の中国の軍備拡張は著しいものがあり、中国の原子力空母に対する抑止力として、日本は原子力潜水艦を持つべきだといった言説があります。これは現実の軍事を知っているプロからすれば、当然の判断なのだろうと思います。また、今の世の中がますます左寄りになってきており、自分たちは右寄りではなく中心なんだという発言が印象的でした。

田母神氏と言えば、昨年アパグループが創設した歴史論文顕彰制度に論文を応募し、大東亜戦争は侵略戦争ではなく、中華民国やアメリカを操ったコミンテルンによる策謀が原因であるという内容を発表し、政府に大きな衝撃を与え、11月3日付で定年退職となりました。

私は、日本は侵略国家ではないという考え方は極端過ぎるものであり、受け入れることはできないと思います。もちろん、第二次世界大戦中、日本以外の国々も他国に侵略していったわけであり、日本もそのうちの一つだったという歴史的な事実は否定することはできません。当時の世界大戦という大枠の中では、侵略したという事実は否定できないと思います。ただ、この事実といわゆる自虐史観とは別のものだと思うのです。

自国が他国を侵略した事実は事実として受け留める必要がありますが、それに関して、だから日本は悪いことをした歴史があるのだといつまでも極端に卑屈になる必要はないと思うのです。歴史のある段階で悪い面もあったけれども、文化や芸術といった面ではすばらしいものもあるのだというバランスの取れた考え方が必要だと思います。

また、先の大戦でアメリカと戦ったとき、アメリカは日本の暗号を既に解読していて、ルーズベルト大統領が日本から最初に攻撃を仕掛けてくるように工作していたという話は有名です。つまり、ルーズベルトによる策謀論です。これに関しては、日本人の有識者だけでなく、アメリカのジャーナリストであるロバート・スティネット氏が2000年に発表した『真珠湾の真実』(原題:“DAY of DECEIT” The Truth of FDR and Pearl Harbor)も広く知られています。

私はルーズベルトの策謀説を支持しません。たとえ当時のルーズベルト大統領が日本の先制攻撃を狙った狡猾な工作を行っていたとしても、国家同士の情報工作とはそういうものであり、相手の動きや思惑を見越した上で、さらにその上をいく戦略を立てなければならないという過酷な世界だからです。外交や国家同士の情報工作は性悪説の上に立って行わなければならないものであり、相手の術中に嵌まってしまったほうが悪く、naive(お馬鹿さん)だとみなされる世界です。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

ブログを読んでいただいて、ご意見・ご感想などございましたら、お気軽に以下のアドレスまでメールをいただければと思います。

curiositykh@world.odn.ne.jp

最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アンティークな懐中時計
今日の時事英語
ブクログ
ブクログ
検索フォーム
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
キーワード出現頻度解析ツール
検索の仕組み | 上位表示の方法 | 無料SEOツール | 最新SEO情報
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ドキュメントルートとは blogram投票ボタン