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日本人の英語 その3

今回で日本人の英語の特徴に関する話の最後とさせていただきます。

最後のテーマは、英語を扱う上で最も重要と考えられる論理的な思考能力の問題について述べてみたいと思います。

よく日本語は論理的ではないと言われます。一理あるとも思えますが、もっと正確に言うと、日本語には日本語独特の論理があり、その論理は英語の直接的な論理に比べて薄いものに感じられるといった方がいいでしょう。

英語という言語は、論理的なものの考え方に沿って論旨を進めていく言語です。それぞれの記述部分の論理的なつながりを重視し、それぞれがどういうふうに関連し合っているのかがわかるような適切な接続詞やその他の単語を選んで使うようになっています。

私が過去に英訳したことがある論文をネイティブ校正者がチェックした後の英文をひとつの例として挙げたいと思います。

それは文化人類学に関するもので、その中に次のような内容の記述がありました。

「この点に関しては、私は既に別のところで詳しく述べているので、ここでは省略し、むしろ本論文の主なテーマになっているアフリカの~地方のことについて述べておきたいと思う」

私は基本的にこの記述に忠実に英語訳しましたが、それをチェックしたネイティブ校正者は、この部分に関して論文の著者に対して、次のような内容のコメントを加えていました。

「ここは少し自画自賛しているように聞こえる。あなたが過去に書いた本や論文を、世の中の人たちが既に読んだことがあって、その内容を知っているとどうして決めつけることができるのか?」

私はこのネイティブのコメントを読んだとき、思わず笑ってしまいました。何と論理的で理屈っぽいことか。日本語で読んだ場合、全く自然に聞こえる記述部分が、そのまま英語に訳すと、論理の飛躍になってしまうのです。

これなど、英語がいかに論理を重視している言語かを端的に表す典型的な例ではないでしょうか。

なお、前記の論文の記述部分に関しては、翻訳業務の守秘義務を考慮し、具体的な地名などは伏せた形にし、内容の骨格だけがわかるようにさせていただきました。

テーマ : 英語学習の手段・方法
ジャンル : 学問・文化・芸術

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No title

たしかに数学的なロジックで考えると飛躍した文章になっていますね。笑
でも日本語だとそう思われないのが面白い…

No title

本当に日本語だと自然に聞こえるのが面白いです。
プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

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curiositykh@world.odn.ne.jp

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