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翻訳学校時代の添削課題を見直して

以前のブログで私は過去に合計して四年半(基礎科に一年、本科の行政専攻に三年半)、東京のサイマル・アカデミーの産業翻訳日英翻訳者養成コースを受講していた経験があるということについて書きましたが、今回のブログでは、その頃授業で教材として使われていた課題の添削を見直した感想について書いてみたいと思います。

私が本科に在籍していた当時使われていた教材の内容を具体的に挙げると、次のようになります。

元国連難民高等弁務官緒方貞子女史のインタビュー、元野村證券社員大小原公隆氏の内部告発手記、国民生活白書、ゴルフ会員権関連の雑誌記事、防衛白書、バナナプロジェクト関連の雑誌記事、ペイオフ解禁関連のブックレット、日本プロ野球再編関連の雑誌記事、公務員白書、2007年問題関連の雑誌記事、海上保安レポート、『週刊東洋経済』誌掲載の敗戦60年特集記事、男女共同参画白書、雑誌『をちこち』の日本の食文化関連記事。


この他にも、各週の授業の中で行ったサイト・トランスレーションの教材として、様々な分野の新聞や雑誌の記事もあります。

このような課題を私が英訳した後、ネイティブ講師が添削した結果のものが毎回授業で返却され、それをもとにさらに適切な英文に書き直すという流れで授業が行われていたわけですが、添削後の課題文を改めて見直しみると、自分の翻訳学習における迷いや向上のプロセスがよくわかります。

まず最初に何よりも先にわかるのは、PCに関するリタラシーの向上です。本科に移籍した最初の頃の添削物を見ると、恥ずかしくなってしまいます。その頃の私は、まだMS Wordの基本的な機能を使いこなすことができておらず、例えば、脚注機能を使うべき箇所について全くそういうものを使うことができていなかったことがわかります。

また、翻訳技能についても、本科に移籍したばかりの頃は、個々の表現や言葉にばかり気をとられていて、文章全体の論理の流れや文章の構成を考えたり、コンテクストの中での表現の意味合いを考えたりといったことがほとんどできていなかったことがわかります。本科に移ってから後半になると、そういうことにも意識を向けることができるようになっていて、字面に惑わされないで大局的な視点から文章にアプローチできるようになっていたことがわかります。

さらに、翻訳技能についてもう一つわかることは、授業で習って身につけたノウハウをどういう場面でどういうふうに使い分け、使いこなすのが適切かということに慣れないうちは迷っていたということです。

つまり、授業の中でAというノウハウを習って身につけた後で、そのノウハウを使って表現してみたものの、実際にはその場面ではAではなく別のBというノウハウを使った方がより適切だと後でわかったということがあります。そういう経験をいくつも重ねていくことで、どういう場面でどういう手法が適切なのかを判断できるようになっていきました。

また、読んでいて思わず笑ってしまったのが、行政関連文書の英訳の中で“make an effort”という表現を多用していたことに対して、ネイティブ講師から“Too many efforts!”だという注意を受けていたことです(笑)。行政文書には「努力」や「対策」、「措置」といった表現が多く出てきますが、私は自分では気づかないうちに“effort”という単語をあちこちに使っていて、実に単調でしつこい表現を多用していたのです。このことに自分では気づくことができず、ネイティブ講師のコメントを見て気づいたのです。それ以降は、そういう単調でしつこい表現を意識して避けるようになりました。例えば、「努力」を表すのであれば、最初に“effort”を使ったら、次には同じ意味を表す“strive”を使ってみたり、さらに次には“endeavor”を使ってみたりといった臨機応変な表わし方を意識するようになりました。

以上、翻訳学校での添削課題を見直して気づいた代表的なポイントについて書いてみましたが、まだこれからも改めて気づくことがたくさん出てきそうな気がします。

テーマ : 英日・日英翻訳
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

ブログを読んでいただいて、ご意見・ご感想などございましたら、お気軽に以下のアドレスまでメールをいただければと思います。

curiositykh@world.odn.ne.jp

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