スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

有事にこそ力を発揮するツイッター

私は山梨県都留市の市民として、関東甲信越地方を襲った今回の記録的な豪雪を通じて、ツイッターの便利さと威力を改めて実感させられました。

私の住んでいる都留市は積雪が1メートル以上であり、15日の土曜日に雪かきをした時には庭も家の前の道も雪に覆い尽くされており、本当に家の周囲しか出られない状態でした。玄関から外に出ることができない状態で、家の裏口からやっと出られるという有り様でした。国道の様子もわからず、もちろん国道に出ることなどできず、家から国道に続いている路地にすら達することができないほどの積雪でした。

都留市在住の方々がツイッターにアップしたツイートを見ると、その日の市内の様子は次のようなものです。




そういう中で、ツイッターは有用な情報源でした。県内各地のたくさんの人たちが現地の写真とともに積雪状況をツイートしており、その時に自分が置かれている状況を把握するのに非常に役立ちました。

東日本大震災の時にもツイッターが活躍しましたが、あの時にはデマも流されることがあり、その点が問題視されました。が、今回は、少なくとも私が承知している限りでは変なデマが流されることもなく、ツイッターが有用な情報源になってくれました。瞬発力に優れたツイッターはまさに有事のメディアだと痛感しました。

実際、『救援活動でめざましい力を発揮した「SNS」 〜市民と行政がTwitterで連携、災害対策の新たな可能性』と題したIWJの記事には、今回の豪雪でツイッターが果たした絶大な役割が克明に綴られています。

高尾洋平氏による「市民災害対策本部」の立ち上げや長野県佐久市の柳田清二市長のSNS活用例は、災害時におけるツイッターの威力を如実に表わす典型的な例だと思います。特に、各地で行政が情勢把握に苦慮する中で、柳田市長がツイッターを活用したのは、絶妙な状況判断だったと言えると思います。16日に自治体の連絡網では状況判断に限界があると考えた柳田市長は、午前11時45分に次のようにツイートしています。



この柳田市長のツイッター活用に対して、ネットでは称賛の声が上がり、今回のケースを参考に「災害対応で重要な役割を果たさなければならない首長はツイッターに慣れておくべきだろう」という意見も出ていると報じられています

私も首長によるツイッター活用には大賛成であり、首長は日頃からSNSを通じて積極的に情報発信していくべきだと思います。日経ビジネスの「大雪の日のリーダーシップ、非難と称賛を分けたのはどこか?」と題する記事の中で、著者である鶴野充茂氏は次のように述べていますが、ウェブ時代の災害時におけるリーダーのコミュニケーションのあり方を考える上で、非常に示唆に富む考え方だと思います。

大雪などの自然災害の時、情報が錯そうして、どこを見たらいいか分からないということに。どこに何が「ある」のか分からないということです。

よく分からない時に人は不安になりますので、こういう時、「ここを見ればこれが分かる」もしくは、「こうすればいい」という情報発信がリーダーからあると信頼につながりやすい。

大雪に見舞われた長野県佐久市の市長は、ツイッターで自分のところに集まってきた市内の状況を写真付きで積極的に発信し、称賛の声があがっていました。市長のツイッターアカウントが、市内の情報を求めている人たちにとって分かりやすい情報源になっていたわけです。

リーダーのところに市内の情報が「ある」。これが伝わりました。

発信するところに情報がさらに集まってきますので、その「ある」ものを発信するところから、さらに多くの情報が発信できるようになります。

(中略)

大雪対応で何が大事か、という記事や投稿を読んでいると、最もたくさん出てくるキーワードが、「フレキシビリティ(柔軟性)」です。

状況は随時変化するし、スタッフだって足りないことがほとんどです。だから臨機応変にやるしかありません。

ただ、たくさんの事例を見ていて気づくのは、こうした災害対応が、きちんと「2014年版」になっているかどうかが、非難と称賛の分かれ目だということです。

(中略)

ネット上には、情報武装した人がたくさんいます。

その力を借りて、うまく注目してもらったり、情報収集・共有してもらったりするような協力関係ができるのではないか、と。

現場には現場の、ネットにはネットの得意な仕事があります。それをうまく組み合わせた「2014年の災害対応」になっているかどうか。

そんな視点でこれからの対策を考えてみてもいいのかもしれないと、ネットであちこちのリーダーが非難されている様子を見ていて、考えました。


翻って、私の住んでいる都留市を見た時、都留の市役所市長もツイッターのアカウントを持っていません。今回の豪雪の混乱の中で、今考えるとなぜもっと早く気づかなかったのだろうと思うのですが、都留市に対してツイッターのアカウントを開設するように意見を送りたいと思います。さっそく明日にでも電話をして伝えたいと思います。こういう意見をすくい上げることができるかどうかという点に、都留市の柔軟性や真剣度が表われるのではないかと思います。特に、今の市長さん(64)は昨年11月の選挙で選ばれたばかりです。ご本人は地元の電気屋さんの取締役であり、地元都留市の事情には詳しいはずです。

また、山梨県庁はツイッターのアカウントは持っていますが、ツイートを見ると事務的な情報の発表にとどまっており、とてもSNSを有効に活用しているとは思えません。実際、17日の災害対策本部設置の発表のツイートに対しても、批判的な意見が寄せられています。


さらに、今回の豪雪で強く感じたのは、SNSを通じて「ネットワークト・ジャーナリズム」が立派に力を発揮しているということです。私がこの言葉を初めて知ったのは『米国発ブログ革命』(池尾伸一著)という本を通じてです。

ネットワークト・ジャーナリズムとは、情報発信する一般の人とプロのジャーナリスト、情報発信する一般の人同士、あるいは、プロのジャーナリスト同士がプロやアマの枠を超えて連携し、真実を見つけていくという概念です。これはニューヨーク市立大学のジェフ・ジャービス准教授らが「将来進むべき姿」として提唱している考え方ですが、今回の豪雪災害ではそれが既にかなり高いレベルで機能しているという印象を受けました。

例えば、私にとって特に印象的だったのは、元NHKアナウンサーであり、NPO法人8bitNews代表である堀潤さんが16日の深夜に投稿した次のようなツイートです。


このようなツイートによる呼びかけで窮地に陥っている人たちからの情報が寄せられ、16日の午前6時40分過ぎに富士河口湖町のホテルに自衛隊が到着する様子をとらえた映像が公開されました。

また、こちらのサイトには、北杜市と都留市の現地在住の方々によるレポートが掲載されています。

ジャーナリストでは、堀潤さんだけでなくIWJの岩上安身さんも連日現地の窮状やさまざまな関連情報を伝えるツイートを拡散する手助けをしているのがとても印象的でした。IWJのサイトには山梨の現地レポートも掲載されており、山梨県在住の者として非常にありがたく思います。

最後に、今回の豪雪災害では、ツイッターで情報発信をしてくれた人たちだけでなく、実際に積雪の現場で除雪に助力してくれた人たちもたくさんいます。特に新潟県など他県から除雪に協力してくださった方々や、自衛隊の方々には、都留市民および山梨県人として、心から感謝申し上げます。
スポンサーサイト

テーマ : 山梨
ジャンル : 地域情報

プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

ブログを読んでいただいて、ご意見・ご感想などございましたら、お気軽に以下のアドレスまでメールをいただければと思います。

curiositykh@world.odn.ne.jp

最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アンティークな懐中時計
今日の時事英語
ブクログ
ブクログ
検索フォーム
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
キーワード出現頻度解析ツール
検索の仕組み | 上位表示の方法 | 無料SEOツール | 最新SEO情報
人気ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ドキュメントルートとは blogram投票ボタン