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上野千鶴子教授のインタビュー

久しぶりの日記です。

最近、『英語のバカヤロー!「英語の壁」に挑んだ12人の日本人』という本に収録されている東京大学の上野千鶴子教授の英語体験談について読みました。

その記述内容の中で、特に注目したのは次のような点です。

社会科学分野において海外の文献研究をし、欧米のキャッチアップに励む受信だけの時代はとっくに終わっており、これからは日本人研究者も英語で世界に情報発信していかなければ生き残れない。日本にも、日本のオリジナルな経験の中から生まれたオリジナルな研究成果が出てきているが、残念ながら日本の研究者に英語の情報発信力がない。英語で発信しなければ、誰も聞いてくれない。どれだけ業績があっても、グローバルには「存在しないnon-existent」も同然だ。

これは、日本にとってのグローバリゼーションとは何かを端的に表していると思います。

つまり、日本は明治維新以来、欧米から様々なものや考え方、システムを取り入れてきましたが、もうその一方通行の受信の時代はとっくに終わっており、自ら積極的に情報を発信して、双方向のコミュニケーションを図っていくという大きな発想の転換をしなければならないということです。

私はこれまでに翻訳の実務で、政治や経済、国際情勢、法律、歴史、文学、宗教、文化人類学、科学、哲学など様々な分野の学術文書の英訳を経験してきましたが、現役の学者の方からの直接の発言というのは、非常に強い説得力を感じさせられます。

ネイティブレベルの英語を使いこなすことができる学者として、私が真っ先に思い浮かべるのは、ニューヨーク市立大学の霍見芳浩教授です。霍見教授は、少なくとも日米の経済摩擦が激化した1980年代の時点で、日本語と英語両方で積極的に両国に対する情報発信や相互理解のための啓発活動を単身で行っていた先駆的な存在だと思います。

霍見教授のように、専門の学術分野だけでなく語学レベルも超一級という日本人の学者はかなり例外的だと思います。が、英語が世界の標準言語となっている現在の状況の中で、世界レベルで通用する語学力を備えた日本人研究者が一人でも多く現れることは、これからの日本の海外に対する情報戦略を構築する上でも非常に重要なことだと思います。もちろん、これはメディアや政府機関、民間企業の広報努力にも当てはまることです。

以前あるビジネス書で、大阪の中小のメッキ企業が自社技術をサイトに英語でアップしたところ、カナダのバイオ企業から問い合わせがあり、技術提供により大企業へと成長したという話が紹介されていました。

これはあくまでも成功例であり、同じことをしても、うまくいくケースとそうでないケースはあると思います。が、特に中小企業の場合、大企業が為替の影響や事業不振を理由に下請けの発注を停止することで大きな打撃を受ける立場にあります。そういう中小企業にとっては、大企業の下請けに甘んじているだけでなく、海外情報にアンテナを張りながら、独自技術や独自商品の開発を行い、それを武器にして技術情報を海外企業に直接提供するという戦略的な手法は大きな力を発揮する可能性があると思います。日本のものづくりの能力や技術力は、世界的にも高く評価される潜在力が高いです。実際、環境技術や省エネ技術は現時点でも高いのですから。

私は翻訳者として異文化間コミュニケーションをサポートする立場にあります。また、個人的にも国際情勢やジャーナリズムといった分野に非常に強い関心を持っており、以前数回英字新聞の投書欄に英文の意見記事を掲載していただいたこともあります。

これからは、ネットも活用しながら、英語での情報発信をもっと積極的に行っていく必要性を感じています。といっても、あまり堅苦しく考えるのではなく、身近なところからのコミュニケーションが重要になってきます。英語はユーモア感覚を大事にする言語なので、Twitterやmixiといったメディアを通じて、日頃から海外の人たちとも気軽に交流していければと思います。

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テーマ : 異文化を楽しむ!
ジャンル : 海外情報

プロフィール

平井和也

Author:平井和也
KH翻訳事務所代表。主に人文科学・社会科学分野の日英・英日翻訳を中心にしており、行政翻訳専攻です。好奇心旺盛な本好きです。異文化間コミュニケーション・サポーター。日本翻訳者協会(JAT)会員。海外ニュースライター。

特に政治、経済、国際情勢、行政、ジャーナリズムといった時事的なテーマが得意です。

主な翻訳実績として、東大や一橋大学などの教授の書いた学術文書の英訳、2006年サッカーW杯ドイツ大会の翻訳プロジェクトや防衛省・法務省などの政府系文書、政府高官のパーティースピーチ文書、国際会議関連文書、シンクタンクの報告書・論考、英字新聞『ジャパン・タイムズ』寄稿記事の和訳などの翻訳経験があります。

趣味:読書、語学。

ブログを読んでいただいて、ご意見・ご感想などございましたら、お気軽に以下のアドレスまでメールをいただければと思います。

curiositykh@world.odn.ne.jp

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